かねこ みゆき金子 美幸会計コンサルタント
大学時代に公認会計士の論文式試験に合格後、新卒でEY新日本有限責任監査法人へ入所。約4年半の勤務経験を経て、株式会社アクリアへ入社。

「未知の資格」から、何としてでもなりたい職業に
金子さんが公認会計士を目指された一番のきっかけは何でしょうか。
幼少期から共働きの両親の背中を見て育ったことが、公認会計士を目指す大きなきっかけになっています。働きながら私を育ててくれた両親へ本当に感謝していますし、その気持ちは今も変わりません。
ただ、高校を卒業してから働き続ける母親が、時折、苦労している姿を目にすることがありました。その姿を目にした時に、何か強みや専門性を持っていると、人生がもっと楽しくなるのではと感じていました。
そのため、さまざまな資格を取得したいと思い、埼玉県の商業高校へ進学しました。当時は、資格を持っていると将来的に長く働ける職を手に入れられると何となく考えていたので、その先に就く仕事は定まっていない状況でした。
ビジネススキルを身につけて、高校卒業後は就職して社会に出ようと考えていましたが、担任の先生の熱意や後押しもあり、神奈川県の大学へ進学を決めました。
大学ではどのような学生生活を送っていましたか?
大学でも何か資格を取りたいと思い、公務員講座や簿記の資格などを調べていました。そんな折、学内講座で公認会計士講座があり、初めて資格の存在を知りました。最初は、「昔から好きだった簿記の知識を深められるので丁度いい」程度に思っていました。
ところが、サークルの同期が公認会計士を本気で目指していたことに感化され、資格への興味が湧きました。そして、公認会計士の資格を調べれば調べるほど、難易度が高いことも分かり、挑戦してみたい気持ちが高まっていきました。
資格取得後の将来像が定まっていた訳ではないですが、仲間と共に会計士を目指すことに決めました。
試験に合格するまでの勉強は、大変だったと想像します。
何度も心が折れそうになりました。(笑)大学1年次は学内講座で「資格の大原」(以下:大原)の講師の方から学び、2年次は日中は大学の講義へ、夜は大原へ通うダブルスクールをしていました。
学校やサークル、バイトとの両立は大変でしたが、大原で同じ目標に向かう仲間から刺激をもらい、「勉強してきたことを諦めたくない」気持ちが強くなりました。
そして、無事公認会計士の試験に合格したのは、4年次の11月でした。
公認会計士の試験で勉強した内容を活かし、併せて金融分野の専門知識を身につけられるため、EY新日本有限責任監査法人への入所を決めました。
目指したいキャリアステップに向けて、転職を決意
EY新日本有限責任監査法人ではどのような業務を担当していましたか?
EY新日本有限責任監査法人には、約4年半勤務をしていました。在籍期間中は、大手金融機関1社とその子会社を1社、ずっと担当していました。企業規模が大きなクライアントのため、配属されるチームの人数も多く、業務の担当領域は細かく分けられていました。
入所1年目は固定資産やその他経費等を担当、2年目からは税金や税効果に関するチームに約2年間所属し、最後の1年半は有価証券に関する業務を任されていました。
また、入所してから約4年半の間は、内部統制の取りまとめも併せて担当していました。
入所から約4年半が経ち、転職を考えられたきっかけを教えてください。
きっかけは、ベンチャーキャピタルの監査をする中で、スタートアップの会社の事業に興味を持ち始めたことでした。「監査以外の仕事にいつか挑戦してみたい」と朧げに思うようになり、知人へ相談をすると、転職エージェントを紹介されました。
当時は、転職は考えていなかったものの、将来のキャリアビジョンを相談していく内に、まずは他社を知ることを勧められました。カジュアル面談が行える企業を数社紹介され、その中にアクリアがありました。
代表の平石さんと面談をしてみて、まず、感じたことがアクリアの「人への思い」が前職と異なることでした。前職の仕事はやりがいがあったのですが、業務量が多く、常にチームメンバーが仕事に追われており、思うようにコミュニケーションをとれない状況が続いていました。
対して、アクリアでは、社内外の人とのコミュニケーションを大切にした業務の進め方や、制度の作り方がされていると感じました。
「人に対する姿勢」に魅力を感じ、選考へ進み、入社することを決めました。
チームで働くことで知識や知見の幅が広げられた
現在担当している仕事を教えてください。
前職と比較し、幅広く仕事を任されています。具体的には、上場企業の月次決算支援業務、上場企業の内部統制の評価業務、ベンチャー企業の事業計画作成支援、上場準備支援を担当しています。
チームで業務を進めることが多く、月次決算や内部統制業務は3〜4名でチームを組んでいます。アクリアは職務階級が敷かれていないため、チームリーダーは置きながらも、業務の区切りを敢えて明確につけるわけではなく、情報共有をしながらチーム全員で業務を進めています。
不明点は相談をしたり、時には他のメンバーのフォローをしたりしながら、メンバー全員でクライアントからの要望に応えられる様に考え、皆で業務に取り組んでいます。
前職と比較して、仕事の取り組み方はどのように変わりましたか?
前職では職務階級が分かれているので、クライアントからの相談はシニアやマネージャーレベルでないと担当できず、指示を待つことが多かったです。
アクリアに入ってからは、直接クライアントとやり取りをする場面が増えたため、不明点は自分で調べて、自分の意見を持つことを意識するようになりました。
担当業務の幅が広がったからこそ、「自分ごと」にする意識が高まったんだと思います。
そして、不安な気持ちがあっても寄り添ってくれるメンバーが多いアクリアだからこそ、相談もしやすく、働き続けられていると思っています。分からないことが出てきた時は、自身で結論まで出せなくても、考え方や調べ方など、途中経過から一緒に考えてくれます。
他人ごとを自分ごととして捉えられるメンバーが多い環境だからこそ、多様な人材を受け入れられる会社なんだと感じています。
チームで仕事に取り組むようになり、働き方も変わったのではないでしょうか。
担当しているクライアントや月ごとに仕事の流れは異なりますが、残業時間は圧倒的に減りました。
まず、月初は月次決算を担当しているクライアント先で業務を行うことが多く、それ以外の月中は内部統制業務や事業計画の作成を行うことが多いです。
年間スケジュールが決まっている内部統制業務は、計画に沿って動き、一方で事業計画の作成はクライアントによってスケジュールが異なるため、期日がタイトなこともあります。
幅広い仕事やクライアントを担当しているからこそ、スケジュール管理が重要ですが、チームで仕事をしているため、1人だけで抱えこむ必要はなくなりました。
前職では1人の業務責任が求められるため、休暇を取りたくても、引き継ぎ先がなく困ったことがありました。けれども、アクリアではチームで相談しながら休暇の調整ができる状態に変わりました。
今後、挑戦していきたいことや意気込みをお願いします。
転職で叶えたかった目標、「監査以外の業務に挑戦すること」は達成できました。次は、幅広い業務を経験していく中で、「金子と言えば」と言われる得意領域を見つけて、強みを伸ばしていきたいと思います。
今後、アクリアの組織が大きくなっていく中で、今とは異なる部分が増えていくと思います。その中でも、変化を楽しみながら新たな状況に対して、自分なりの意見を持てる人でありたいですね。
これからアクリアの仲間になる方と共に、仕事を通して責任感や成長実感をシェアしつつ、目標に向かっていきたいと思っています。